上京カレンダー

意識チョモランマ系女子大生による茶番劇〜就活編・上京編〜

ES 「我こそはァ~! 腱鞘炎の産みの親ァ~!」

 

 

この記事では、就職活動における最初の難関門、ES(エントリーシート

についての気付きを書き連ねることにする。

 

ちなみに、就活戦士チホジョは自称ES作成王である。

就職活動中に作成したエントリーシート総数は34枚。

一時、ESの鬼と化していた就活戦士、

「当日消印有効のESを手掛ける際は、深夜まで営業している新宿郵便局に陣取って窓口前の机で作成し、23:55ごろに郵送印を貰う」という狂気に満ちたスリリングな就職活動を楽しんでいた。 

 

以下、ESを愛し、ESに少しだけ愛された就活戦士が身を削る思いで行ったESに関する検証とその結果を、今後の就活戦士の為に公表していきたいと思う。

 

検証① 修正液はNGなのか?

結論から申し上げると、手書きESに修正液を使用してもES通過に問題はない。

ネット上に溢れる、「ESは修正液使用禁止」という恐ろしい噂に対し、

ES作成1日目で既に腱鞘炎の危機を感じていた戦士は、噂の検証を開始することにした。

大手出版社、広告代理店、新聞社、テレビ局、メーカー、エンタメ業界etc...

ありとあらゆる会社に持参するESに修正液を使用してみたが、特に問題はなかった様に感じる。

(協力者:北海道大学女性)

 

検証② 消えるボールペンはNGなのか?

結論から申し上げると、消せるボールペン、フ〇クションを使用しても、ESは無事通過した。

業界は先ほど記載したものと同じである。

まぁ、普通にボールペンで書いた方が賢い選択ではあるが。

(協力者:筑波大学男性)

 

「俺さ、ES修正液使ったから落ちたんだよねw」

とどや顔で語る就活戦士よ、さらば。

 

検証③ 一日何枚のESを仕上げられるのか?

ES締め切りラッシュの4月末、就活戦士の意識は朦朧としていた。

もう既に第一志望御社のESは作成を終えた。しかし、自分が作成しているESが第一志望軍御社に認められるかは不明である。もしかしたらES全落ち無い内定もあり得るかもしれない。

不安に駆られた就活戦士は決断した。

「すべての自由時間を生贄に捧げ、少しでも心トキメク御社にはESという名のラブレターを送ろう。」

そこから、寝る間も惜しんでES作成に勤しむという就活戦士の挑戦は始まった。

 

(ミスした手書きESを最初から書き直す間を惜しんで、ほぼすべてのESに修正液を使用したことから、ESを通すことより、ES作成数を増やすことが目的となっていたことは容易に想像できる)

 

結果……

面接や長距離移動等の制約がある非常に不利な条件下で、

1日に4社分のESを作成することに成功した。

―――忘れもしない、4月10日。

早朝、大阪まで面接に向かう行きの新幹線で2社分、面接待ち時間に他の1社分の構想を練り、帰りの新幹線でその1社分を完成、帰宅後にもう1社分作成、合計4社だ。

 

圧倒的、奇跡。

もう何がしたいのかよくわからないが、奇跡すぎる。

これが、目の前の面接よりもES作成稼働率を優先した結果だ。

かつて、こんな達成感を味わうことが人生の中あったろうか?

ES作成がこんなにも自分をワクワクさせてくれるなんて、知らなかった。

ES最高。

面接では声高に叫ぼう。

特技は「ES作成稼働率をあげることです!」と。

 

だが、そんな無茶をしてES作成稼働率を上げた綻びは、必ず出てくる。ESを仕上げ、選考をクリアしたにも関わらず、次回選考が他社と被り受けられなくなってしまうのだ。

 

ダブルブッキング、

いや

トリプルブッキング

時には

クアドラプルブッキングだ。

 

ユナイテッド航空すらも腰を抜かす緊急事態

ES選考通過→辞退 という無念を幾度となく経験した。

また、むやみにESの通過数を増やすことは人生において何の役にも立たないことを学んだ。

 

上記以外にも、この検証を通して驚くべきことが分かった。

連日、ES提出ラッシュに脅かされる生活が続くと、唐突に大きな声を出したい欲に駆られるのだ。

その欲は、新宿郵便局で深夜にESを郵送した後、帰路についた辺りで突然発生する。

 

横を通り過ぎる自転車が大きな弧を描く。まるで就活戦士を危険人物と見なし避けているかのように。

その時初めて、なかなかの大音量で「椎名林檎」の「丸の内サディスティック」を歌っていた自分に気が付いた。

歌う曲のチョイスも、リアル。

深夜に浅草付近で「丸の内サディスティックテロ」に遭遇した人、それ私です。

 

誰か私をグレッチで殴ってください。

茶番は以上です。