上京カレンダー

意識チョモランマ系女子大生による茶番劇〜就活編・上京編〜

GD経験30回超、就活戦士が考えるGD通過のコツ

  

GDを30回以上経験した就活戦士が、

GDを通過する為にやるべきことを全力でまとめた。

 

 

GD(グループディスカッション)

―――それは、ただの選考ではない。

 

人事から一挙一動を観察され、

他大学生から学歴マウンティングされ、

唐突に意味の分からないことをぶっこんでくる人間に議論を妨害され、

既に全員が冷静であり、誰も意見を発さない凍てつくような局面で

「一旦、冷静になろう」と理系出身氷点下系学生に煽られる。

 

それでも、

それでも、企業側が提示する時間内に

「君が桃太郎なら動物なに連れてく~?」

といった

コミカルofコミカルで、例え最適解が出たとしても

一ミリも社会の役に立たないであろうこの議題に、

真正面から向き合わなければならないのだ。

真正面からそして真摯に向き合わねば、勝ちは見えてこないのだ。

 

いや、ただ議題に向き合うだけでは戦局を掴む参謀にはなれない。

勝負は会場についた時から既に始まっている。

 

ステップ① 身分を隠せ

学歴は一種の呪いである。

「地方駅弁大学」という業を背負う私たちは、「その業をいかにうまく隠し

さもエリート中のエリートであるかのように振舞えるか」が重要なのだ。

 

都内の大学生は何かと地方を下に見ている。

地方勢から見れば十分都会な埼玉ですら「ダサイタマ」などと揶揄されている始末だ。奴らは「地方駅弁など極刑に値する」とでも思っているのだろう。 

東京という荒くれものが集う決戦の地で「駅弁大学」という旗を掲げ特攻していく先に何があるかは想像に難しくない。

潰される。

容赦なく叩き潰される。

意見の良し悪しなど関係ない。

誰も耳をかそうともしなくなる。

 

つまりだ。

GDで勝つためには「大学名を隠し通すスキル」が求められる。

 

GDがある日は誰よりも早く会場につこう。

到着するとすぐに、部屋の雰囲気を確かめるのだ。

 

GD用の机群(=島)が既に出来上がっているときは、右端に座ろう

真っ先に部屋に乗り込んだ貴公ならできるはずだ。

 

部屋の机が普通にならんでいる場合は要注意だ。簡単な説明が終わった後、GD用に机を並べ替えるという作業を学生にさせる可能性がある。

このような状況に遭遇した時は、率先して並べ替えに参加し、

スムーズに「GD島の右端の席をとること」に尽力して貰いたい。

 

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では、なぜ、右端なのか?

そのような考えが浮かんだ愚者は冷静に考えてほしい。

 

人事から、

「はい、では今から簡単な自己紹介してください」

という一言が発せられたと仮定しよう。

 

自己紹介といえば、

名前、大学名、出身地、学生時代頑張ったことetc....

 

そうだ。

地方勢にとって自分の弱みをこれでもかとさらけ出さねばならぬ公開処刑こそが

冒頭に必ず設けられる「自己紹介タイム」なのだ。

地方大生にとっては渾身の一撃にもなりうるこの一言が発せられた場合、

「大学名を隠し通さなければいけない」任務を背負ったあなたはどうする?

 

答えはこうだ。

真っ先に喋りだして、「大学名を言わない空気」を形成する

では、自己紹介という公開処刑が始まった場合、

真っ先にしゃべりだしても不自然ではないポジションはどこか?

 

今までの経験から考えてほしい。 

そう、そうだ。

それが、島の右上、通称「地方の聖域」なのだ。

 

地方就活生の諸君!先手必勝とはGDのためにあるような言葉だ!

「地方の聖域」に陣取り、意気揚々と、自己紹介を始めよう。

勿論、大学名を抜いて。

 

後続の愚者たちはきっと「大学名抜き自己紹介の空気」につられるはずだ。

 

余談ではあるが、

グループ内にKO大学生がいた場合は一部例外が入る。

なぜならば、彼もしくは彼女は大学名を言わなければならない病に犯されているからだ。

KO生はきっと高らかに、「慶應大学湘南キャンパスのぉ〜!」と唄い出すであろう。
 

だが、そんなことは関係ない。

大学名を声高に唱えた学生同士でマウンティングでもなんでもやってくれ。

こちらはもう既に一仕事終えた後なのだから。

 

とにかく「大学名を隠す」これを達成できたら、第一関門はクリアといえる。

 

人事に、

「あ、大学名も言って」

と突っ込まれた場合は知らん。

 

 

ステップ② アイスブレイクでアッパーをかませ

 

ステップ①をさらにバージョンアップさせたのがステップ②だ。

バージョンアップというより、「身分を隠す」というステップ①を、限りなく黒に近いグレーにした戦法こそが、ステップ②といえる。

 

このステップ②に必要不可欠な魔法の呪文を伝授しよう。

 

「海外大卒です」

 この6文字。

たったこの6文字だけで!

これだけで!!すべてのやり取りが!!スムーズになる!!

一挙一動すべてが受け入れられる!!

いわば、「GDにおける印籠」といったところだ。

 

この魔法の呪文を、印籠を、GD開始前の雑談タイムに投下するのだ。

大学名は何でもいい。

そんぎゅんがん大学でも、まさちゅーせっちゅ大学でも、まーすとりひと大学でも

リトマスシ大学でも、コマゴメピペット大学でも、何でもいい。

 

半信半疑戦士はぜひ、この魔法の言葉、無敵の印籠を使用してほしい。

コツは、人事が見ていないアイスブレイクタイムに使用すること

間違えても本番中に言ってはいけない。経歴詐称、一発退場待ったなしだ。

しかし、アイスブレイクタイムは雑談&談笑が認められる。

冗談かどうか、そんなことは重要ではない。アイスブレイクなどほんの余興だ。

しかし、しかしだ。

軽いジョブどころではなく、右ストレートからのアッパー程度のダメージを与え、東京就活戦士達の脳を揺らし、正常な思考判断力を奪い去ることができる。

そして、GD中メンバーの自分に対する風当たりを柔らかくするという威力をも発揮する。

まさに攻防一体型の上位魔法。(※魔法使用後の副作用については責任を負いかねます)

 

注意すべきは、アイスブレイク後のGD序盤に

「大学名公表ありの自己紹介with人事」という大番狂わせがあった場合だ。

「え…あいつ海外大卒じゃないの……?」

GD開始前からせっせと積み上げてきた茶番をGD開始直前に崩すことになり、まともな精神状態ではGDを戦い抜けなくなる。

つまり、

「誰しもが平等に敵であり味方でもある」というGDのルールを度外視し、

「GD開始直後、既に全員が敵」という無法地帯を形成してしまう。

 

そうなった場合は張り子の虎になってください。

 うんうんうんうん…!

 

 

ステップ③ 先手を打て

 

先ほども一つ魔法の言葉をお伝えしたが、

再度、さらに強力かつ使用後副作用の心配もない魔法の呪文を伝授したいと思う。

 

この一言、

この一言を真っ先に発することができるか、それが勝負を左右する。

 

「まず、定義づけをしましょう」

 

定義づけの意味が分かっていなくてもいい。

そもそも何をどう定義づけするか決まっていなくてもいい。

もう何でもいい。とにかく発するのだ。

この「よくわからないが、とりえず知的で冷静に見える一言」を。

 

「まず、定義づけをしましょう」

 

その瞬間、ただの一員、ソルジャー要員だったあなたは「参謀」に昇格する。

「こいつ…できる…!」周囲の息をのむ声が聞こえる。

「議論のお題が発表されてまだ1秒しか経過していないにも関わらず、

こいつは既に質問の概要を掴み、それを整理する段階まで来ている……!

貴公、何者……?!」

なにがなんだかよくわからない状況に、東京の戦士たちは慌てふためく。

 

そこで、すかさず、次の一手を放つのだ。

「それでは、○○さん、どう思います?」

 

 勝った。

厄介そうなKO大生を血祭にし、確実に進行役兼参謀の座を手に入れた。

もう次回選考の切符を手に入れたも同義。

その後は、化けの皮がはがれないように、うまく立ち回ろう。

ちょっとした読みのずれは「海外大学在学中にジャパニーズ的常識が欠落した

という設定にすれば、万事OKだ。

 

以上が、「地方駅弁大学生が東京という決戦の地で生き残るための術」である。

 

が、

くれぐれもこんな馬鹿な真似はしないでいただきたい。

他の人の迷惑になるので。

 

まぁ何が言いたいかというと、

「GD中、大学名を言った途端態度を変えるやつが一定数以上いて、

チホジョ悲しみの境地…!」

これに尽きる。

 

あなたの貴重な時間を、こんな茶番に割いていただき感動の極み。